みよちゃん

きゅうりちゃんの編み手、みよちゃん。

わたしの母で、73歳になる。

呼吸器の病気で、酸素ボンベが手放せず細い薄緑のビニールホースでつながれている。

たいへんおしゃれな人で、宝塚に入りたかったと言うだけあって、歌も踊もおじょうずで、さっそうとした身のさばき。酸素を吸うようになって歌わなかったが、趣味で踊る民舞もなかなかのものであった。酸素ボンベを引きずって民舞の発表会にも出た。骨粗鬆症による骨折で、ついに舞うことも出来なくなった。

きゅうりちゃんをたくさん編んでくれて、私の絵が方々で使われ、きゅうりちゃんをみんなが喜んでくれる様子がうれしかったみたいだ。(あ。みよちゃん、まだいきとるでね)

 

これはまだすたすた歩けたころのみよちゃん。
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髪がのびてしまったので、あたまのてっぺんで結んでいる。

 

「かわいいねえ」と言うたら、片足をぴょこんんとあげてトイレに消えていった。

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ひなたぼっこするみよちゃん。

仕事をへらしてみよちゃんのお世話が出来るようにと、思ったのだけどなかなか思うようにはならなくて、わたしが育てた子どものように、わたしの仕事の隙間で。
できるだけおしゃれにウキウキ過ごせるよう、ごはんも味がわかり難いから、目で楽しめるよう、家業が茶わん屋なのをいいことに、小鉢をかわいく並べている。

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年末には転けてまったく起きられなくなって、でも、「嫁に来て初めての何もしない正月で、おばあちゃんに話したかった」と喜んだ。
写真は転けたとき強打した踵を指差して微笑むみよちゃん。

ここ数日、酸素飽和度が50%を切ることが多くなって、まどろんでいる時間が長くなった。

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