二本松での日々
「放射線になんか、まけないぞ!」の本を監修してもらった縁で
木村真三さんと放射線の教材をつくったりするために、二本松市へちょいちょい通っている。
わたしはこんな風に測定室の一角で教材をつくったり、
きゅうりちゃんは木村さんのじゃまをしたりしてる。
真剣が漂う場所なのだが、きゅうりちゃんがいっぱいいる。
これは佐藤教授直々に放射線測定の集計データの説明をしてもらってるところ。
ここに来る専門家たちは低線量被爆なら安全だとは言い切れないので、被爆は少なくしようという考え。
抗議におじゃましたり、地域の放射線勉強会を見学したり、
先生を招いての丸っと一日勉強会も参加させてもらって
土壌採取の出来るイラストレーターに。
勉強したことはイラストにしていく。
子供用に噛み砕くのが私の仕事なのだが、
大人にも好評で、そのまま使えることが多い。
(この二枚は教材ではない。)
こちらは、教材に使えそうな放射線の軌跡が見られる霧箱実験キット。
シュッと左へ飛んでいるのが放射線です。
こういうのも放射線を想像するのに役に立つね。
何度か通い、状況を把握してそのとき必要な教材をつくって投げます。
みなさん震災後、ずっと走りっぱなしですから出来るだけストライク投げたい。
これが出来るようになりたかった。
最新の情報を得て、子どもにわかりやすいように描いていく。
四半世紀以上、学校での教材の挿絵を描いて、広告の世界で培った全部を役立てます。
出前授業では、木村さんの講義で子どもたちが言葉ではわからないところを
即興で黒板に描いていきます。
「モニタリングポストって知ってる?」
「わかんないかな?」
「じゃ、描いて〜!」
ほ〜い!と描きはじめると、子どもたちから
「あ!」「しってる!」「わかった!」
と、声が上がります。
目の前で絵が描かれれば多少注目度も上がるような気がする。
放射能の話は大人でも難しい。
木村さんとこは通常は思ったより少人数。
名ドライバー&何でも修理しちゃう計測王子の秘書くんと、
たいへんうつくしく感受性のキラキラした才女秘書ちゃんと三人。
たまぁに、木村さんの超人的スケジュールが隙間で空く時は
仕事が終わるとみんなでおにぎり。
おでんがおいしくて、〆のおにぎりの具にいつも悩みます。
帰りにはいつも、きゅうりちゃんを繁殖させて帰ります。
たいへんのびのびと描かせてもらっております。
行く度に新しい発見や勉強することがたくさんある。
子どもたちがどうしているのか、先生たちがどう考えているのか、
行ってみないとわからないことばかりだ。
二本松市はインターネットで知る福島の様子ともまた違う。
きっと、どこでも聞くと見るとは違うのだろうと思う。
まだまだやれることはたくさんある。
ずっと重ねて行くのだと思う。
私は、放射線だけじゃない色んな問題をきゅうりちゃんと一緒に溶かしていきたい。
木村真三さんのNPO Radiation Guardians
https://www.facebook.com/radiationguardians?ref=ts&fref=ts